ここ数年で「定型業務の自動化と効率化」や「労働コストの削減」を目的にRPAを導入する会社が増えています。しかし、実際にRPAを導入して業務効率化の成功事例も増えつつある一方で、「RPAを自分たちの業務にどう取り入れたら良いかが分からない」、「この工程ではRPAを導入しないほうが良かった」という声も聞かれるようになりました。

定型業務のボトルネックを把握しないままRPAを導入したため「導入するまでの工数がかかったわりに、効率化がされていない」という状況があるようです。

そこで今回は、RPAの導入を検討されている企業の担当者が理解しておくべき留意点と、RPAと相性が良く、業務効率化を成功に導くことができるデジタルマーケティングツールをご紹介します。

そもそも「RPA」とは

すでにご存知の方も多いかと思いますが、「RPA」とは、「Robotic Process Automation=ロボティック・プロセス・オートメーション」の略語です。
ホワイトカラーの業務自動化と言われており、パソコン上で行うキーボード入力やコピー&ペーストなどの単純作業を、自動で行ってくれるソフトウェア上のロボットです。

Excelの自動化はマクロですが、PC作業自体のマクロ化とも言われており、ExcelやAccessなどのOffice製品、Windowsアプリケーション、WebアプリケーションとPC作業における広い範囲において業務を自動化することが可能です。
経済産業省「新産業構造ビジョン~一人ひとりの世界の課題を解決する日本の未来~」によると、2030年の日本は高齢化社会が進むことにより、労働人口が735万人減少すると言われています。
そのうち、バックオフィス業務の労働人口は145万人も減少すると言われています。

現代の日本において、企業がRPAを導入し、定型業務をロボットに置き換えることで作業時間が削減されます。
その時間を人間が本来やるべき知的業務へ転換することが、最終的に生産性の向上やビジネス推進に繋げることができると言えるのです。

定型業務には必ず「工程」がある

定型業務には必ず、工程があります。
たとえば、たい焼きを焼いて袋詰めするまでを1つの定型業務とすると、
「小麦粉で生地を作る(工程A)→あんこを作る(工程B)→たい焼きを焼く(工程C)→たい焼きを袋詰めする(工程D)」
という4工程で成り立ちます。

RPAを導入する前にやるべき重要なことは、定型業務のボトルネックを発見することです。
ボトルネックを発見するには、効率化させたい定型業務の工程の棚卸をします。

たい焼きの工程を例にすると、1回につき、工程Aではたい焼き10個分の生地を作り、工程Bではたい焼き25個分のあんこを作ることができます。そして最後の工程Dでは1袋でたい焼き15個まで詰めることができます。

しかし、袋詰めする直前の工程Cでは1度にたい焼きを5個分しか焼くことができません。
これでは、生地とあんこをどれほど多く作っても、最後の工程Dの袋詰めも最大5個までが限界です。

つまり、工程Cがボトルネックになります。

工程の流れを書き出すことで「どの工程にボトルネックが潜んでいるか」を見つけ出すことができます。
これにより前述でお伝えしたような「RPAを自分たちの業務にどう取り入れたら良いかが分からない」、「この工程ではRPAを導入しないほうが良かった」といったことを未然に防ぐことができるようになります。

定型業務の工程を整理をします。工程の書き出しは大まかで構いません。
以下5つがあれば十分です。

・STEP
・工程の説明
・工程で使うアプリケーション
・工程の担当者
・工程の所要工数

「この工程は他と比べて作業時間が長い」、「この工程は他と比べて人員が多く必要」、「作業時間がかかるわりに、アウトプットの量が少ない」というような工程がいわゆるボトルネックです。
このように、定型業務は「工程」と「ボトルネック」で構成されているのがわかります。

業務効率化までの道をグッと近くに:工程整理表フォーマット

「ボトルネック」は「スループット」に影響する

繰り返しになりますが、なぜ、ボトルネックを発見することが重要なのでしょうか。
それは、ボトルネックとなる工程は、業務全体のスループットに影響するからです。
スループットは「一定時間内での処理能力」を指します。

各工程でどれほどスループットが多くとも、それらを下回る工程が1つでもあれば「その最も低い工程のスループット=業務全体のスループット」という結果になります。
つまり、スループットの最も低い工程Cの改善が、スループット向上に最も効果的と考えられるのです。

逆に、スループットが低くない工程A、B、Dの改善を図っても大きな意味はありません。
仮に工程A、B、Dでのスループットが30~40まで向上しても、最もスループットの低い工程Cが改善されなければ、業務全体のスループットが5のまま向上することはないからです。

それを理解した上で業務全体の棚卸を行うことで、業務の効率化までの道がグッと近くなります。

RPA化してはいけない工程とは

いざ、ボトルネックとなる工程を見つけ出し、業務を自動化させようとする際によく起こりがちな間違いがあります。

せっかく高い導入コストをかけたのだから「RPAをフル活用しよう!」と思い、すべての工程をやみくもにRPA化してしまうといった失敗がよく見受けられます。
一連の工程で使うアプリケーション内のデータ成形においてRPAを使用して自動化しようとすると、スクリプトがより複雑になり、処理速度も遅くなります。また、修正が発生した際の改修も複雑になってしまいます。

メールソフトとExcelを使用する業務を例にあげます。

その業務で最もスループットの低い工程がExcelのデータ成形だった場合、RPAを使用して自動化を図るより、Excel内で完結できるVBAを使用したほうが処理速度は速くなります。
RPAのデメリットは、人間の手作業の手による操作を模倣することはできますが、ExcelでいうVBAやマクロほどの高速処理はできないということを頭にいれておくと良いでしょう。

効率化するべき工程とは

RPAは、異なるアプリケーション間でのデータ連携が得意なツールと言えます。

上記の図のように、工程①でメールを受信し、工程②でその送信元メールアドレスをマスタリストに転記し、工程③でマスタリストのデータから帳票を作成して、工程④で作成した帳票をメールに添付して送信する作業があるとします。
この場合、工程②と工程③において、Excelが使用されている場合はVBAを使用し、アプリケーションが異なる工程①から②、③から④の処理においてRPAで連携することによって、より高速に処理することが可能になります。

日々の業務をより効率化するために

ここまでRPA導入の流れとその注意点を説明してきました。
RPA導入の流れを簡単にまとめると、以下4ステップです。

①定型業務の棚卸
②工程の整理
③工程間データ連携のRPA化
④アプリケーション内のVBAないしマクロ化

しかし、RPAを導入し業務効率化を進めるにあたり、工程上のボトルネックのほかに「部署内の異なるメンバーで同じようなドキュメントを別々で管理している」あるいは、「同じ業務を進めるメンバーに必要な情報共有ができていない」など、組織内で発生する人的要因が障壁になることがあります。
そうなると、RPAを導入するだけでは業務全体のスループットの向上には繋がりません。

そこで、業務全体のスループット向上に役立つBtoB(企業間取引)向けデジタルマーケティングツール「ちきゅう」をご紹介します。

「ちきゅう」とは

ちきゅう」は株式会社ジーニーが提供するクラウド型の顧客管理システム(CRM)兼営業管理システム(SFA)で、250社の導入実績があります(2017年12月時点)。

「ちきゅう」は、顧客情報や商談に関する情報と、それらに紐付けた行動履歴データなどを一元化管理し、可視化や即時共有ができるCRM/SFAツールです。そのほか、データ分析やタスク管理、プロジェクトメンバー間でディスカッションも可能です。
豊富な機能はもちろん、直感的でシンプルな画面設計も特徴のひとつです。

期中に目標KPIや管理項目に変更が発生した場合、ツールによっては、社内のシステム部門やシステム会社に設定変更依頼しなければならない場合があります。

「ちきゅう」は担当者レベルでも簡単に項目設定を変更し、反映することができるので、素早く情報共有して、営業現場のパフォーマンス向上に繋がります
サポート面においても、分かりやすいマニュアルやチャットによるサポートも充実しているので、安心して利用できます。

「ちきゅう」をより効果的に使うために

「ちきゅう」とRPAはアプローチは異なりますが、業務効率化という目的においては同じツールと言えます。

多くの中小企業では、部署内のメンバーで同じようなドキュメントを個々に管理している」、「同じ業務を進めるメンバーに必要な情報共有ができていない」などの業務効率化を阻む要因が解消できていないのが現実です。

「ちきゅう」は顧客や商談の進捗やデータとそれらに紐付けた行動履歴、データなどを一元管理できますが、「ちきゅう」上へのデータの登録やレポートや見積書などの書類出力などは「ちきゅう」単体では難しいのが現状です。この部分がボトルネックと言えます。

そこで「ちきゅう」単体でできない工程を、RPAで補完することで、業務の全体最適化に繋がり、スループットの向上が見込まれるようになるのです。

「マクロマン」について

CRM/SFAツールに加え、RPAも導入するとなるとコスト面で不安を感じる企業も多いと思いますが、プロダクト費用不要の完全無料型のRPAがあります。エーアイエルで開発した「マクロマン」です。
機能も絞り込み画面もシンプルで、初期設定も日本語でマクロを組むことができるので、他社と比較しても導入のハードルは格段に低いと思われます。

「ちきゅう」同様に「マクロマン」は日本語でのサポートも充実しています。
「マクロマン」最大のメリットは、電話・チャットはもちろん、1日からのスポット派遣や、RPA運用において、なくてはならないスクリプトの作成からバックオフィスの事務作業全般をフル常駐でサポートすることができる「RPA女子」を提供している点です。

機能面やサポート面で充実したまさに完全無料の次世代RPAサービスと言えます。

「ちきゅう」×「マクロマン」をどう合わせて活用するか

では、実際どのように「ちきゅう」と「マクロマン」を組み合わせて自動化・効率化を実現すれば良いのでしょうか。

大まかな流れとしては、上記の図のように「ちきゅう」にデータを登録する、「ちきゅう」からデータを出力する、などの作業を「マクロマン」を使って自動化することで、オフィスの定型業務の効率化を図ります。

例えば、見積書を作成するとします。

① 「ちきゅう」には商談状況が登録されています。
② 「マクロマン」が「ちきゅう」にログインし、商談状況をCSVでダウンロードします。
③ 見積作成のVBAが起動
④ VBAがCSVのデータを取り込んで見積書を生成します。

以上の①から④までの工程を、マクロマンが自動的に実行します。
同じ作業をExcelを使って手作業でおこなおうとすると、時間もかかり、人的ミスも発生しやすくなります。

実際の操作画面をご覧ください。
[動画]:マクロマン×ちきゅうで見積書を自動作成してみた

業務効率化までの道をグッと近くに:自動ログイン用サンプルスクリプト

このように、データの入力から最終的に見積書の作成に至るまでの工程を、「ちきゅう」と「マクロマン」そしてVBAを使って自動化させることで、作業の所要時間とミスを大幅に削減し、その分を業務のスループット向上、そして、業務の組織全体の最適化に繋げることが可能です。

エーアイエルでは、「ちきゅう」と「マクロマン」の導入から運用まで、専門知識を持つスタッフが完全サポート致します。
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